パリのモンパルナス駅からTGV(新幹線)に乗り、15分もすれば大都会を離れ広い田園地帯が列車の
窓に広がります.田園風景を眺めながら一時間足らずで、小都市ル・マンに着きます。パリの南西約180kmの所、ペイ・ド・ラ・ロワール地方のサルト県の県庁所在地です。パリ、ドゴール空港からの
直行TGVもあります。
ル・ヴュー・マン(Le vieux mans) は町中にある旧市街。11〜15世紀に建てられたサン・ジュリアン
大聖堂(La cathedrale St Julien)を中心とした旧市街は中世の面影を残しています。住宅と思しき建造物には、
文化財指定のマークがあちこちに見られ、当時の姿を維持しようとする努力が見られます。
古い建物が立並ぶ石畳の道は、ジェラール・ドパルデューの主演した「シラノ・ド・ベルジュラック」など、数々の中世を舞台にした映画のロケとしても 使われています。
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プランタジェネ王朝
高校の世界史の教科書(35年ほど前の物)を見つけて、パラパラとページをめくっていたら、プランタジェネ家のことが記されていました。
“イ ギリスの封建制度は、ノルマン王朝を開いた.ウイリアム一世の時から、異例とも言えるほど他国に比べ王権が強かった.12世紀の半ばに、血統の関係によ り、フランスから入って王位についたプランタジェネ家は、フランスにも広い領土を持って勢力が非常に大きかった。”
この王室があった都が、実は、このさくら友好協会があるルマン市なのです。特に旧市街は、歴史がある美しい町です。
ルマン市の中心街にあるサンジュリアン大聖堂で、 1128年、ジョフォア五世とイングランド王ヘンリー一世の娘,マチルドが結婚したことが、プランタジェネ王朝の歴史の始まりである。この地、ル・メ ンヌは、アンジュー伯領であった。プランタジェネという名は、 伝説によれば、ジョフォアは、都に近い荒野での狩猟を好み、花咲いたエニシダ(ジェネ)の小枝を帽子に飾っていたことで、ルマンの人々がイングランドを治 めようとする王家に、与えた名である。
1790年以来、 ルマン市役所として利用されている建物(写真なし)は、当時の面影が外壁と窓しか残存していないが、ジョフォアとその子、プランタジェネ朝第一代イン グランド王となる、アンリ二世がここで誕生した。 また、第二代イングランド王リシャー獅子王の妻、ベランジェール王妃は、王の死後、長い未亡人生活をこの館で過ごした。(ルマン市ガイドブックから)
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その優れた遺産と普遍的価値がある、このプランタジェネ王朝時代そのものの旧市街は、ユネスコ世界遺産指定地に立候補しています。
カテドラルの前にあるジェドー広場(Place du jet d'eau)では水・金・日曜日の午前中に大きいマルシェ(市場)が立ちます。
ルマンといえば、耐久レースの次に思い出すのがこのリエット。豚の胸肉や肩肉に水と塩を加えて煮ること数時間、今は手間暇かけずとも、スーパー、豚肉屋さん、朝市でも大中小のポットに入ったリエットが買えます。
りんごの産地でもあり、りんご酒(シードル)は多いです。ワインはサルト県南部の狭い地域でのみ白ワイン,ジャニエールが作られています。
この24H耐久レース時期には、ルマン市の人口が2倍にふくれあがると聞いています。レース観戦に来る外国人の60%がイギリス人だそうです。
2011年は、MAZDAスピードが優勝した1991年の20年目に当たり、前夜祭のパイロットのパレードでもMAZDAのマークがひときわ目立っていました。
2011年:
• 3月26-27日 スパーバイク
• 4月24日 "ルマン24 時間レース" テスト走行
• 4月30日-5月1日 ルマン4時間V de V
• 5月14-15日 バイクのフランスグランプリ
• 5月21日 6時間ゴーカートレース
• 6月11-12日 "ルマン24 時間レース"
• 6月25-26日 24時間ロラースケートレース
• 7月2-3日 "LM" Story
• 7月23-24日 プロモスポーツ
• 9月3-4日 24 時間ゴーカートレース
• 9月24-25日 24時間バイクレース
• 10月8-9日 24 時間トラックレース
• 10月23日 ルマンマラソン
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